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作業療法士ってどんな人?|子育てに寄り添う、作業療法【前編】

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パパママ
パパママ
  • 作業療法士って聞いたことないけど、何する人?
  • 名前は知ってるけど、具体的に何を相談すればいいの?
  • 作業療法って子育てと関係があるの?

「OTママ」って書いてあるけど、OTってなに?と思った方も多いと思います。
OTとは、Occupational Therapistの略です。
日本語では、国家資格である「作業療法士」のことを指します。

作業療法士は、医療や福祉、教育の現場で活躍するリハビリの専門職です。
私はその中でも「小児分野」の作業療法士として働いています。
簡単に言うと、子どもの成長や発達をサポートする専門家です。

普段は障害や特性をもつ子どもたちと、その家族を支える仕事をしています。
ただ作業療法の視点は、障害のある子だけに役立つものではありません。
子育てに悩むすべてのママ・パパにとっても役立つ視点だと感じています。

そこで、
「作業療法士ってどんな仕事?」
「作業療法って、子育てとどう関係あるの?」
という疑問について、前編と後編に分けてお伝えしていきます。

前編では「作業療法士の概要」についてお話しします。

この記事で解決できること
  • 作業療法士の概要
  • 作業療法の対象と専門分野
  • 他の専門職との違い

作業療法士って何?

作業療法の定義

作業療法とは

その人にとって目的や価値のある作業を通して、健康やその人らしい生活を支える専門職。

もう少し専門的に言うと、作業療法は次のように定義されています。

作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。

作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。
(日本作業療法士協会より引用)

パパママ
パパママ

「作業」って言われてもなにかピンとこないですね…
仕事とか家事のことですか?

作業療法でいう「作業」とは、
仕事や家事だけを指す言葉ではありません。

食べる、遊ぶ、着替える、寝る、学ぶなど、
人が毎日の生活の中で行っている、すべての活動を指します。

子どもにとって大切な「作業(活動)」

発達分野の作業療法士について

①どんな子をみているの?

  • 病気や障害、発達の特性などにより、日常生活活動や社会参加に困りごとがある子どもが対象です。
  • 脳性麻痺、自閉スペクトラム症、ADHD、発達遅滞などの診断をもつ子どもたちと関わることが多いです。
  • 子育てに不安や悩みを感じている家族も大切な支援対象です。

②どこにいるの?

 発達分野の作業療法士は、次のような場所で働いています。

  • 医療機関(病院・クリニック)
  • 福祉施設(療育センター、児童発達支援、放課後等デイサービスなど)
  • 学校  など
Oくん
Oくん

私はこれまで、療育センターと児童発達支援で働いてきました。

具体的にどんな支援をしているの?

子どもの「困った」の背景に目を向ける

作業療法は、子ども(または家族)が困っている「日常生活活動」「社会参加」に目を向けます。

たとえば、

  • 食事がうまく食べられない
  • 遊び方がうまくわからない
  • 保育園や学校に行きたがらない  など

日常生活の中で「やりたいのにうまくいかない」「これができるようになりたい」と感じている活動を一緒に考えます。

次に「なぜうまくいかないのか」「どうすればできるようになるのか」
さまざまな視点から活動を観察し、行動の背景にある理由を考えていきます。

子どもの「困った」に寄り添う支援

困りごとの背景を理解したうえで、次に行うのが「支援」です。
支援の中で大切にしているポイントは次の2つです。

  1. その子自身の成長・発達をサポートする
  2. 周りの環境や関わり方を調整する

たとえば、スプーンをうまく使えない子がいるとします。

Rくん
Rくん

一人でスプーンで食べたいのに、うまくできない!
もう嫌だ、やりたくない!

作業療法士の支援(例)
  1. その子自身の成長・発達のサポート
    ・手や指の細かい動きを促し、スプーン操作につながる機能の向上をサポートする
  2. 環境や関わり方の調整
    ・すくいやすい形状のスプーンやお皿に変える
    ・好きなキャラクターのスプーンを使ってモチベーションUP
    ・すくいやすい形状の食べ物から練習する
    ・ママも一緒にご飯を食べて見本を見せる
    ・ママはできたらすぐに褒める

作業療法士は子ども自身の発達を促すだけでなく、子どもを取り巻く環境にも目を向けて支援することを大切にしています。

環境を見る視点はとても大切です。
環境や大人の関わり方を少し変えるだけで、困っていることがスッと解決することも多くあります。

Tくん
Tくん

今回はかなり大まかに説明しました。
作業療法士がどんな視点で支援をしているのか、今後少しずつ記事にしていきます。

他の専門職との違い

Oくん
Oくん

子どもに関わる専門職は、いくつかの種類があります。

「子どもの発達を支える専門職」の中で、
それぞれ見る視点や得意な分野が少しずつ違います。

専門職主な分野具体例
理学療法士(PT)基本的な運動座る、立つ、歩く
言語聴覚士(ST)言葉、聞く、食べる話す、聞く、噛む、飲み込む
心理士心や行動の発達感情調整、不安、行動面
作業療法士(OT)生活の活動食事、着替え、遊び、園や学校生活

実際は、はっきりと分野が区切られているわけではありません。
それぞれの職種が得意な分野を活かしながら連携し、子どもと家族を総合的に支援しています。

まとめ

今回は前編として、作業療法士の専門性についてお話ししました。

作業療法士は、日常生活や遊び、社会参加といった
子どもにとって大切な「活動」に目を向ける専門職です。

これらの活動はすべての子どもが経験するものです。
最初からうまくできる子はいなくて、成長とともに少しずつできるようになっていきます。

その成長を支えるママやパパは、困ったり、悩んだりしながら子育てをしているのではないでしょうか。

そんなとき、活動の専門職である作業療法の視点がきっと役に立つと思います。

後編では、作業療法士ママとして感じた「作業療法の視点が、どう子育てに役立つのか」
についてお話ししていきます

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ABOUT ME
OTママ
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子育てブロガー
1歳の息子を育てる作業療法士ママ。
これまで療育センターや児童発達支援で働き、発達に悩む子どもとご家族をサポートしてきました。

その経験とリアルな育児をもとに、 子どもの成長や“ちょっと困った”に寄り添う情報を発信しています。

※作業療法士とは…子どもの成長や発達をサポートする専門家です。
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