【0・1・2歳】ハイチェア・子ども椅子の選び方|姿勢サポートが大切な理由

- 子ども用の椅子を買うけど、何を基準に選べばいい?
- 姿勢って、そんなに大事?
- 食事はとりあえず座って食べているし、姿勢は気にしなくていい?

姿勢は子どもの成長につながるとても大切な視点です。
特に食事の時間は、子どもにとっては長い時間座ることになるので、ぜひ意識してほしいポイントでもあります。
子どもが座れるようになってきた、離乳食が始まった。
そろそろ食事用の椅子や遊びのときに使う椅子を用意しようかな…。
そんなとき「何を基準に椅子を選べばいいんだろう?」と悩みますよね。
私が特にお伝えしたいのは、
0〜2歳の時期は特に姿勢のサポートを大切に
椅子選びは姿勢をサポートしやすいか、成長に合わせて調整できるかを基準に
ということです。
0〜2歳は体幹や体の動きがまだ未熟で、これから「食べる楽しさ」や「遊ぶ楽しさ」を学んでいく、大切な土台の時期です。
この時期に良い姿勢で座れることで、食事や遊びに集中しやすくなり、発達や成長にも良い影響があります。
この記事では、子どもの発達や活動を専門とする作業療法士としての視点と、実際の子育て経験をもとに、子どもの姿勢の大切さと椅子選びで大事にしたいポイントについて、分かりやすくお話ししていきます。
良い姿勢って何がいいの?

椅子選びのポイントに入る前に、まずは「なぜ良い姿勢が大切なのか」について解説していきます。
①活動そのものに集中できる
姿勢が安定すると、姿勢を保つこと自体に意識や体力を使わなくてよくなります。
体が安定し、楽に座れている状態では「座っていること」ではなく、今行っている活動そのものに意識を向けることができます。
食事や机上での遊びのような場面でも、集中しやすく、また集中を継続しやすくなります。
さらに、集中できている状態では周りの情報を受け取りやすくなります。
目で見る・耳で聞く・手で触る・味や食感を感じるといった感覚も、今行っている活動に結びつきやすくなります。
②効率的に体を動かすことができる
良い姿勢で体幹がまっすぐ安定していると、体を効率よく動かすことができます。
ここでいう「体を動かす」とは、走ったり跳んだりすることだけではありません。
食事の場面を例にすると、
- スプーンを口に運ぶ
- 口を動かして噛む・飲み込む
- 手と目を連動させて動かす
といった、食事中に必要な細かな動きも含まれます。
体の土台が安定していることで、手や口の動きがスムーズになり、無理なく動かしやすくなります。

でも、多少姿勢が悪くても、あまり困ることはないけど…

もちろん少し姿勢が崩れていても、まったく集中できない・手が動かないというわけではありません。
ただ、小さな子どもほど姿勢の影響を受けやすいのも事実です。
子どもの気持ちになって考えてみよう
姿勢の大切さは、言葉だけでは少しイメージしにくいかもしれません。
そこで一度、子どもの気持ちを体験してみましょう。

子どもの気持ちになって考るときのコツは、少し大げさにイメージしてみることです。

姿勢が不安定だとどう感じますか?
バランスボールに乗って足を床から離すと、姿勢は不安定になりますよね。
落ちないようにバランスを取るだけで、精一杯になると思います。
では、次の質問に答えてみてください。
- この状態でご飯を食べられますか?
- 集中できますか?
- 美味しい・楽しいと思えますか?
- 飲み込みやすいですか?
- スプーンやお箸、使いやすいですか?

おそらく、多くの方が「いいえ」と感じるのではないでしょうか。
姿勢が不安定な状態では、
- バランスを取ることに意識が向き、ご飯に集中しにくい
- 味覚や視覚、聴覚などの感覚を十分に感じ取りにくい
- 不安定な場所で体を支えようとして力が入り、飲み込みや手の動きがぎこちなくなる
といったことが起こりやすくなります。
その結果、食事を楽しむ余裕がなくなってしまいます。
子どもは大人より姿勢を保つのが大変
もちろん、これはあえて大げさに体験してもらっています。
実際の子どもが、ここまで不安定というわけではないかもしれません。
ただ、これに近い状態で食事をしている子どもがいると考えてみてください。
普段感じている「食事に集中できない」「なかなか自分で食べられない」という悩みは、性格ややる気の問題ではなく、姿勢が不安定なだけかもしれません。
特に0〜2歳は姿勢のサポートが大切
子どもは大人より姿勢を保つのが大変だとお話ししましたが、0歳〜2歳のお子さんは特に姿勢のサポートが必要な時期です。
小さな子どもはまだ発達の途中
特に0歳〜2歳の運動の発達は、とても大きな変化があります。
- 0歳:座れるようになった
- 1歳:歩けるようになった
- 2歳:少し走れるようになった
こうして見ると成長は著しく感じますが、よく考えると、産まれたときは寝返りもできないほど未熟な状態でした。
そこから、まだ2年ほどしか経っていません。
体幹・筋力・集中力は、どれもまだ発達の途中にあります。
大切なのは「姿勢のサポート」
学生さんや大人と比べると、子どもが姿勢を安定させ続けるのは、ずっと難しいことです。
それでも私たちは成長する子どもを見て、
「自分で姿勢を正してほしい」
「集中してほしい」
「自分でできるようになってほしい」
と、一度にいろいろなことを求めてしまいがちです。
ですが体が未熟な子どもにとっては、できなくて当たり前のこともたくさんあります。
だからこそ大切なのは、まずは良い姿勢を楽に取れるようにサポートし、土台を整えてあげることだと考えています。

もちろん、2歳を過ぎたからといって、姿勢を気にしなくていいというわけではありません。
姿勢を保つ力には個人差があり、大人になってからも差が出やすい部分です。
だからこそ、その時々の発達や体の状態に合わせて、姿勢のサポートを考えていけるといいですね。
椅子選びのポイントは「良い姿勢を楽に」

特に0〜2歳の椅子選びで大切にしたいのは、姿勢をしっかりサポートできるか、そして成長に合わせて調整できるかという点です。
なぜこの2つが大切なのか、食事や遊びの場面から考えてみましょう。
食事の時間は特に姿勢サポート多めに
0〜2歳の生活の中で、一番長く椅子に座る時間は、実は食事の時間です。
離乳食から幼児食へと進むこの時期は、慣れない食感のものを食べたり、初めてスプーンや手を使って食べたりと、子どもにとって新しい経験がたくさん重なります。
良い姿勢で体が安定していると味や食感を感じやすくなり、食事を楽しむ気持ちや「自分で食べてみよう」とする意欲も育ちやすくなります。
だからこそ食事の時間は、姿勢をしっかりサポートしてあげたい大切な場面だと考えています。
姿勢の考え方は生活全体につながる
成長とともに、子どもの活動は食事以外にも広がっていきます。
お絵描きやシール貼りなど机に向かって手を使う遊びが増えてくると、姿勢の土台はますます重要になってきます。
体が安定していることで手を使った細かな操作にも集中しやすくなり、活動そのものを楽しみやすくなります。
姿勢の考え方は食事の時間だけでなく、日常生活全体に共通するものです。
椅子や机を選ぶときにも、子どもの体の成長に合わせられるかという視点を大切にしてほしいと思います。
まとめ|0〜2歳の椅子選びは「楽に座れるか」
今回は、良い姿勢がなぜ大切なのか、そして椅子選びで大切にしてほしいポイントについてお話ししました。
良い姿勢は、活動への集中を高めたり、体を効率よく動かしたりするための大切な土台になります。
特に0〜2歳の子どもは、体幹や筋力、集中力がまだ発達途中の時期です。
だからこそ、0〜2歳の椅子選びで大切にしてほしいのは、子どもが頑張らなくても、良い姿勢を楽に取れるかどうかという視点です。
具体的には、
- 姿勢をしっかりサポートできる機能があるか
- 子どもの発達や成長に合わせて調整できるか
といった点が、とても重要になります。
特に食事の時間は、味や食感を感じたり、「自分で食べてみよう」とする意欲が育ったりする大切な時期です。
姿勢が安定することで、食事を楽しむ気持ちが生まれやすくなり、こうした経験はその後の遊びや日常生活、成長全体にもつながっていきます。
ぜひ、0〜2歳の子どもの椅子を選ぶときには「良い姿勢を楽にサポートできる椅子」という視点を、ひとつの判断軸として持ってもらえたらうれしいです。

