作業療法が子育てに役立つ理由|子育てに寄り添う、作業療法【後編】
前編では、作業療法士がどんな専門職なのかについてお話ししました

子育てをしていると、
「なんでできないの?」
「どう関わったらいい?」
「これって普通?」と、
悩む場面がたくさんありますよね。
特に小さいお子さんは自分の気持ちや状況を上手に話すことができません。
パパとママは子どもの行動が理解できないとき、不安になったり、時にはイライラしたりすることもあると思います。
そんなとき、作業療法の視点が子どもを理解するヒントになるかもしれません。
子どものことを少しでも理解できると、関わり方の糸口が見えてくることがあります。
後編では、作業療法士ママとしての経験をもとに「作業療法の視点が、なぜ子育てに役立つのか」についてお話ししていきます。
作業療法と子育ての関係

うちの子は障害があるわけじゃないし、作業療法って関係あるの?
こう思う方も多いかもしれません。
でも私は、作業療法の視点はすべての子どもの子育てに役立つと思っています。
作業療法では、子どもの行動だけを見るのではなく、「どうしてその行動が起きているのか」という行動の理由に目を向けるからです。
子どもの行動には、必ず理由がある
子育てをしていると、
- どうしてこんなことするの?
- わざとやってる?
- 何度言ってもできない…
と、子どもの行動を心配したり、悩んだり、時にはイライラしてしまうこともありますよね。
作業療法では、その行動の背景にある理由に目を向けます。
その行動は「わざと」でも「わがまま」でもなく、お子さんにとって今は難しい理由があるのかもしれません。
そう考えるとお子さんへの感じ方が少し変わると思います。

行動の理由を理解するためには、いろいろな視点で子どもを見ていくことが大切です。
その視点については、これからの記事で少しずつ紹介していきます。
行動が理解できると、関わり方が変わる
行動の理由がわかると、
- どう声をかけたらいいか
- 何を手伝えばいいか
- 今は待ったほうがいいのか
など、その理由に合わせた関わり方を考えることができます。
パパやママもイライラが減り、「なんでできないの?」から「どうしたらできるかな?」へ考え方が変わると思います。
作業療法の視点は、子どもを変えるためのものではなく、パパとママが関わり方を考えるためのヒントになります。
作業療法が子育てに役に立つ理由
作業療法士は、
- 生活の中の「困った」「できない」行動の理由を理解すること
- その理由に合わせて、子ども自身を支援し、周りの環境を調整すること
- 子どもとその家族が、今よりも幸せに生活できること
をとても大切にしています。
この視点は障害の有無に関係なく、どの子どもや家族にも当てはめることができます。
だからこそ、作業療法の視点は子育て全般に活かせると思っています。

作業療法士ママとして伝えたいこと
私は作業療法士として、さまざまな子どもと家族に向き合ってきました。
そして、今はママとして自分の息子と向き合っています。
その経験の中で感じたことが2つあります。
子育てに悩みは尽きない
実際に子育てをしてみて、 こんなにも悩みが尽きないものなんだと、正直驚きました。
(私が心配性ということもあるのですが…笑)
ある程度、子どもの成長や発達の知識は持っているつもりでした。
だからといって心配がなくなるかというと、全くそんなことはありませんでした。
少しでも「これで大丈夫かな?」と思うことがあれば、ネットで検索する日々。
きっと、同じような方も多いのではないでしょうか?
そんな日々の中で考えたことがあります。
子どものことで「悩んでいる」ということ自体が、 それだけ子どもに向き合っているってことなんじゃないか…。
悩みや心配がでてくるのは、 それだけ子どもをよく見て、大切に想っているからこそだと思います。

悩みや心配ってついネガティブに感じますが、ポジティブに捉えることもできますよね。
子育てに「正解」はない
もう一つ感じたことは、子育てに「正解」はない、ということです。
自分がママになって、「知識があっても、子育てがうまくできるわけではない」ということを、身をもって実感しました。
他のお子さんと同じような悩みがあったとしても、その子に合った方法が自分の子に合うとは限りません。
子どもの性格や発達のスピード、家族の価値観や生活環境は、みんな違うからです。
だから、そのお子さんと家族に合ったやり方を探すしかないのだと思います。
大切なのは、悩んだとき、子どもの気持ちや理由を考えながら、親子にとって無理のない関わり方を探していくことだと思います。
作業療法の視点はそんなときのヒントになるものです。
一つの考え方、一人の作業療法士ママの体験談として、受け取ってもらえたら嬉しいです。

子育ての悩みは、悩んでいるうちに子どもが成長して、いつの間にか解決していることも多いです。
肩の力を抜くことも、大切だと感じています。
まとめ

作業療法は、特別なことをするものではなく、普段の子育て生活に寄り添う視点です。
子育ては正解がないからこそ難しく、悩みや心配も尽きないと思います。
もし今、子育てに悩んでいたら、一人で抱え込まず、誰かに話してみてください。
私もそうですが、一人で悩んでいる時間ほど辛いものはありません。
家族でも、支援者でも、そして、このブログでも大丈夫です。
作業療法の視点が、子どもと向き合う毎日の中で少しでも心が軽くなるヒントになれば嬉しいです。
